川村英文学会大会

9月14日㈯、川村学園本部の小講堂で、川村英文学会第26回大会が開催されました。

川村英文学会は、国際英語学科の学生・卒業生・教職員を会員とする学会で、学科の同窓会も兼ねています。年報『川村英文学』を発行し、年次大会では学外の講師による講演会の開催や卒業生による現状報告会ともなっています。

今回は、本学非常勤講師でもある東京女子大学教授の田中美保子先生を講師に招き、「『クマのプーさん』の光と影~知られざる真実」と題して講演していただきました。

田中美保子先生

田中先生は翻訳家でもあり、昨年、『クマのプーさん』の作者A・A・ミルンの伝記である『グッバイ・クリストファー・ロビン:「クマのプーさん」の知られざる真実』*を訳されました。その本の内容を踏まえて、「プーさん」シリーズが書かれた背景や、そこから生じたミルン父子の確執などについて詳細に語ってくれました。

プーさんのモデルになったテディベア

先ごろ先生は学生と一緒に、作品の舞台となったイギリスの「アッシュダウンの森」を訪れたそうで、その体験についてもお話しくださいました。プーと仲間たちが川に小枝を投げ入れて遊ぶ「プー棒投げ」(Poohsticks)の場面で描かれる川の映像などを動画で見せて下さり、学生たちは食い入るように画面を見つめていました。今年のレシテーション・コンテストでは、『プー棒投げ』の場面を暗唱した1年生が半数いたので、感慨もひとしおでしょう。

大勢の一般の方々にも聴講していただき、たいへん充実した講演会となりました。

学生役員の司会(前半)

続いて、2009年度卒業生のFさんとYさんが、学生時代の思い出や卒業後の活動についてスピーチしてくれました。Fさんは在学中の海外研修の経験や、卒業後の海外での活動、また紆余曲折の末に現職に就いた経緯を語ってくれました。Yさんは就職後に真の「コミュニケーション力」をつけるためにどのような努力をしたか、具体的に話してくれました。

卒業生スピーチ(航空会社にCAとして勤務)

卒業生スピーチ(損害保険会社勤務)

 

学生役員の司会(後半)

最後に、就職が内定した4年生が就活の体験を語りました。企業説明会に参加した際の姿勢や心構えといった具体的なアドバイスに、後輩たちは熱心に聞き入っていました。

4年生の就活体験談(製造業の企業に内定)

後輩たちも集中して聞いてます。

終了後は目白キャンパスに場所を移して懇親会を開催しました。在学生にとっては卒業生と交流する貴重な機会となりました。

学生役員の皆さん、お疲れさま!

 

シャバリン先生と英語でおしゃべり

(N. Hishida)

*アン・スウェイト(著)、山内玲子(訳)、田中美保子(訳)『グッバイ・クリストファー・ロビン:「クマのプーさん」の知られざる真実』国書刊行会、2018年