文学部
日本文化学科
Department of Japanese Cultural Studies
我孫子キャンパス

3つの学び

多方面から「日本」を学ぶ -文学・言語・美術・民俗・伝統芸能-

日本の文学・言語・美術・民俗・伝統芸能は、文化的遺産です。日本文化学科では、このような多方面にわたる文化的遺産について、理論と実技から深く探究していくことで、さまざまな角度から「日本」を学び、世界に発信する力を養います。

日本の伝統文化を実体験 -茶道・華道・書道・日本画・日舞・能-

伝統文化の多様な実技を、プロのアーティストの指導によって直接学ぶことができるのは、他にはない日本文化学科の大きな特色です。また、歌舞伎や文楽などの伝統芸能鑑賞教室や、美術館・博物館・寺社などの学外見学の授業も充実しており、実体験による学習を重視しています。

国語科教員・日本語教員 +αの資格が取得可能

中学校・高等学校の国語科教員免許、日本語教員の養成、図書館司書資格、博物館学芸員資格、日本漢字能力検定(2級以上)など、日本文化学科での学びがダイレクトにつながる各資格の取得と、さらにその資格を活かした就職について、力強くサポートします。

学びの流れ・卒業論文

学びの流れ

1年次

1年次では、日本文化に関わる内容を、古典文学、近代文学、日本語学、日本美術、伝統芸能等の様々な角度から学び、日本文化の基礎的知識とその学び方を身につけます。それに加え、基礎ゼミ等の授業を通して、資料の探し方、レジュメの作り方、発表の仕方、レポートの書き方も学びます。さらに、実技科目や学外授業を通して日本文化を体感します。

2年次

2年次では、各分野における日本文化の学びを深めます。自らが各分野の中から興味ある日本文化の学問を絞っていく時期にあたります。授業内容はより専門性が高められ、プレゼミナール等で、専門的な内容を発表する機会も設けられています。また、国語科教員、日本語教員、図書館司書、学芸員等の資格科目も増えていきます。

3年次

3年次では、日本文化の専門分野をきわめていきます。日本文化専門演習の授業を中心に、各自が選んだ分野の研究を深めていく時期です。卒業論文を見据え、研究テーマを決定し、そのための資料収集、先行研究の読み解き、調査・分析を通し、オリジナルな考察を行う力を身につけていきます。

4年次

4年次は、これまでの学びの集大成の時期にあたります。3年次に決めた研究テーマを深めるため、資料や先行研究の補足を行いながら卒業論文を形作っていきます。夏休み明けには中間発表会があり、先生のアドバイスや学生同士の意見交換を通して、さらに研究を掘り下げ、卒論の完成を目指します。

卒業論文について

【卒業研究テーマの一例】
  • 形容詞の副詞用法―「やばい」の副詞用法の発生に関して―
  • ブログの世代差 ― 一人称と文末表現を中心に―
  • 『源氏物語』の研究―匂宮と「はは」紫の上の関係が形づくるもの―
  • 『とりかへばや物語』における男君の変容―内面変化と「見られ方」を通して―
  • ナオミの世界 ―『痴人の愛』にみるフェミニズム―
  • 宮沢賢治『銀河鉄道の夜』― 「自己犠牲」から見る「ほんたうの幸福」―
  • 祭太鼓と創作太鼓の関係性―銚子の太鼓を事例として―
  • 大地創造神話にみるアイヌ語地名
  • 『鳥獣人物戯画』甲巻の背景と目的について
  • 葛飾北斎が描く波の表現について

カリキュラム・PICK UP授業

カリキュラム

PICK UP授業

1年次 日本文化実技Ⅰ書道
書の筆法を学び、書写指導に活かすことができるようになることを目指します。書聖・王羲之による「蘭亭序」などを用いてさまざまな文字の特徴を体得します。
2年次 王朝の文化と文学
平安時代の和歌や物語を題材に、当時の文字や服飾、音楽等の文化について学びます。文化とは何か、また、日本の伝統文化がどのように発展し、現代に受け継がれているのか考えを深めます。
3年次 日本文化専門演習Ⅲ日本近代文学
近代文学研究の方法を学びます。文献リストの作成、辞書類やデータベースの利用方法といった研究の基礎だけでなく、各自の興味に沿った先行研究の輪読や紹介を行い、卒業論文の準備に繋げます。

主な開講科目

1年次 日本語学(1)(音声言語を含む)
日本語の音声、表記、語彙、文法を客観的に見ることのできる力、国語教育における「話すこと・聞くこと」「書くこと」「読むこと」を指導する力を養います。日本語教師、国語科教員になるための必須の授業です。
1年次 近代文学概論
中学校・高等学校の代表的な教材である近代文学作品をとりあげ、実際に味読しながら作品中の「新しい問題」を発見することをめざします。前半は夏目漱石「坊っちゃん」、後半は中島敦『古譚』4編を扱います。
1年次 近代文学講義
宮澤賢治の童話作品を題材として、近現代文学の「読みかた」を学びます。約10作品の実読と読解作業を通じて、近代文学の視点から、従来の読み方に対する疑問を持ち、新しい問題を見出すことをめざします。
1年次 日本の祭りと儀礼
本講義では各地で行なわれている様々な儀礼や祭を取り上げながら、日本文化の祭礼文化を考える際の視点と方法をレクチャーします。
2年次 日本語の歴史(1)
歴史上に残る日本語の資料を糸口に、日本語の音声、表記、語彙、文法等の歴史的変化を探ることにより、国語教育における伝統的な言語文化の基礎を養い、これを指導する力をつけます。
2年次 日本語教授法(初級編)
日本語を日本語学習者に教えるための基礎知識を身につけます。日本語学校で日本語教員として勤務、また、海外の小中高等学校・大学で教員として日本語教育に従事した経験を活かし、授業の流れを理解し、何をどう教えるかを具体的に考え、初級学習者を対象とした授業設計と模擬授業を行います。
2年次 王朝の文化と文学
王朝文学のなかにあらわれるさまざまな文化を学びます。王朝の文化のなかには、古代中国文化に影響を受けたもの、室町期以降に芸道となり現代にまで受け継がれているものがあります。日本の伝統文化が形成されてゆくありようの一端に触れてみます。
2年次 民俗学
民俗学とは人々が伝承してきた生活文化を扱う学問です。本講義では、民俗学の学史と基礎的議論について解説します。
2年次 日本の仏像
日本の仏像のかたちの意味・表現上の特徴・制作技法・歴史的意義について、実物や画像・映像の観察とともに文献資料の読解を通して学びます。
2年次 文化財の保護と修復(1)
地域博物館での学芸員経験をもとに、日本の文化財保護の理念と実際について、実物資料を用いた実習や大学近隣地域でのフィールドワークを通じて具体例をもとに学習します。

就職・資格・進路状況

卒業生の就職・進路状況 ※2024年3月卒業生

就職率
92.0
就職率:就職希望者に対する就職者の割合
2024年5月1日現在
業種別割合
職種別割合
主な就職先・進学先(過去3年間)
イオンリテール/いばらきコープ生活協同組合/エイジェック/オリックス・ファシリティーズ/かねまつ/ケア21/佐川急便/システムマネージメント/スタジオアリス/千葉県我孫子市役所/千葉県教育委員会(中学校国語科教諭)/東京都教育委員会(中学校・高等学校国語科教諭)/日本アシスト/沼尻産業/フジキン/ミヤコ自動車工業/山梨県教育委員会(中学校国語科教諭) など
進学:大妻女子大学大学院/神奈川大学大学院
資格取得

取得可能な資格

中学校教諭1種免許状(国語)/高等学校教諭1種免許状(国語)/日本語教員(修了証)/学芸員/図書館司書/医療秘書実務士

資格取得状況 ※2023年度実績

  • 中学校教諭1種免許状(国語)3名
  • 高等学校教諭1種免許状(国語)3名
  • 日本語教員2名
  • 図書館司書9名
  • 学芸員3名

資格取得の支援

  • 日本語教育能力検定試験
  • 日本漢字能力検定

サポート実績

  • 教職教育実習や日本語教育実習を終えた先輩の実体験を聞いたり、実際の教育実習の様子を撮ったビデオを見ながら、問題点を考える時間を設けています。
  • 教員採用試験に備え、国語科専門教養の指導を行っています。
  • 毎年学科で日本漢字能力検定を受験し、国語科教員、日本語教員に必要な漢字力のアップをめざします。
  • 卒業生や就職内定の先輩が、教員採用試験合格や就職活動成功の秘訣を伝授するなど、一般の就職も応援しています。

実技担当者のHPリンク

実技科目の紹介 
日本文化学科は、実技科目が充実!!

日本文化実技Ⅰ 書道

橋本匡朗先生
日展等多くの展覧会で受賞

日本文化実技Ⅱ 日本舞踊

西川祐子先生(西川流)
人間国宝西川扇藏から西川流を継承

http://nishikawaryu.jp/ja/
日本文化実技Ⅲ 茶道

小澤宗誠先生(裏千家)
NHK大河ドラマ等で茶道を指導

http://seishian.com
日本文化実技Ⅳ 華道

園 基大先生(青山御流)
皇室ゆかりの花のこころを伝えて

http://seizangoryu.jp/
日本文化実技Ⅴ 日本画

竹内 啓先生
日本のルーツをアートで表現

https://satorutakeuchi.jimdo.com/
日本文化実技Ⅵ 能の仕舞・謡い

葛野りさ先生(宝生流)
宝生流を担う気鋭の能楽師

宝生会 http://www.hosho.or.jp/

Interviewインタビュー

 

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