文学部
心理学科
Department of Psychology
我孫子キャンパス

3つの学び

複数の領域を学ぶことができる

臨床心理学主体のカリキュラムの大学が多くなりつつある中で、発達心理学、社会心理学、認知心理学も基礎からしっかり学べ、それぞれの領域を深めることが可能です。このような幅広い学びがあるからこそ、カウンセラーだけでなく多様な仕事に就くことができます。近年、心理系公務員合格者が増えているのも、複数の領域がしっかり学べるからです。

学びを社会に活かす

心理学の学びを社会に活かしてもらうことを目指しています。大学院があるので、国家資格「公認心理師」だけでなく「臨床心理士」の資格取得がスムーズで、カウンセラー等の臨床業務で心理学を社会に活かすことが容易です。「社会調査士」を取得してビジネス分野で心理学を活かすことも可能です。近年、公務員心理職として心理学の学びを社会に活かす方が増えています。

体験重視

実験・実習科目が豊富に開講されています。座学ではできない「体験を通した」深い学びができます。実験・実習中に、楽しくかつ他受講生と協働しながら問題解決体験をします。そして、実験・実習体験を各自がレポートにまとめる過程で、自力で学ぶ習慣がつきます。コミュニケーション力や情報処理能力が同時に高まります。

学びの流れ・卒業論文

学びの流れ

1年次

心理学以外の幅広い知識を学びつつ心理学の基礎の講義があります。そして学び方の基礎も基礎ゼミナール等で習得します。さらに国家資格である公認心理師科目の心理実習(入門)を開講しています。公認心理師を意識している学生は1年生の時から座学では得られない経験をすることができます。

2年次

心理学科の中心的科目の1つである心理学実験が開講されます。この科目を履修することで、『体験を交え』心理学的な測定、測定データの分析、分析データをレポートとしてまとめる基礎を習得します。また専門科目の履修も増え、社会調査士の資格科目(たとえば心理調査法概論等)も開講されます。

3年次

ゼミ(心理学ゼミナール)が始まります。1~2年で学んだ心理学の知識と測定・分析技法を、自身の学びたい研究領域で活用します。同時に新たな専門科目の履修で知識を深めつつ、資格関連科目(たとえばアンケート調査法や心理実習(基礎))で今後の方向性も見据えます。

4年次

4年生になると、就職活動と並行しながら卒業論文作成を本格的に行います。その際には1~3年で学んだ知識に基づき、観察・実験・検査・調査・面接等の測定技法を駆使したデータ収集、そのデータの統計的手法による解析が求められます。加えて公認心理師を目指す方は心理実習(応用)で複数の現場実習を行います。

【卒業研究テーマの一例】
  • 感覚処理感受性と共依存及び自己肯定感の関連
  • 若年層における裁判員制度の参加意欲及びSNSと応報指向性の関連について
  • ランドセルの色選択について
  • 出生順位と自尊感情及び怒りの関連
  • 農薬の使用状況の違いによる生鮮野菜のイメージ比較
  • 高校3年生の進路選択・自己効力感と満足度の関連
  • メタ認知の様式と完全主義およびストレスとの関連

カリキュラム・PICK UP授業

カリキュラム

PICK UP授業

1年次 心理実習(入門)
心理実習の入門として、実習の心構えや実習施設での態度などに関しての基本を学ぶことを目的とします。主として福祉分野に関する複数施設の見学や体験活動を行います。
2年次 心理学実験(応用)
心理学的な実験や検査などの実習を行います。その際、研究方法についての知識と技術を修得し、また、結果をレポートとしてまとめるために必要な技能(情報リテラシー)を修得します。
3年次 心理演習
心理支援に関する実務経験をもとに具体的場面を設定した演習を実施し、公認心理師として必要とされる知識及び技能基盤を身につけます。同時に公認心理師の職業倫理及び法的義務を理解します。

主な開講科目

1年次 公認心理師の職責
公認心理師に必要な責任や倫理などの基本的な姿勢を学び、公認心理師にはどのような職務があるかを理解して、進路選択に必要な知識を学びます。医療、司法・犯罪、教育分野における公認心理師の実際の役割や支援法について理解します。
1年次 臨床心理学概論
臨床心理学の成り立ちや代表的な理論など臨床心理学の基礎を学び、臨床心理学の全体像をつかんでいきます。さらに公認心理師、臨床心理士として実践を行っている授業担当者の経験を活かし、事例を元にした臨床心理学を学びます。
2年次 心理調査法
質問紙調査を通じて社会調査で求められる基礎的内容を学びます。具体的には、調査実施計画、質問紙の作成から配布や回収、データの整理・解析方法、報告書の作成について学修します。インターネットを利用したデータ収集法・整理・解析方法にアクセントをつけます。
2年次 心理的アセスメント
医療現場や精神鑑定において心理検査を実施している授業担当者の経験を活かし、各心理検査の実施方法及び解釈法を学びます。各心理検査に触れることにより、心理検査のアセスメントが、心理職の現場でどのように活用されているかを理解します。
2年次 コミュニケーション論
本授業は、講義の他、グループワーク、プレゼンテーション等を通じて、コミュニケーションに関する概念や理論を学び、これらに関わる問題をとらえ、社会生活に役立てられるように考えることができるようにします。
2年次 知覚・認知心理学
心理学の根幹は「知る(知覚)こと」および「認識する(認知)こと」です。本講義、知覚・認知心理学では、このような知ることおよび認識することの基本的な考え方や人間がおこなう情報処理の仕組み、様々な現象について視覚を中心に学びます。
3年次 神経・生理心理学
本講義では人間の心の働きと、脳・神経系・ホルモン等の生理学的側面の関連に注目します。そのために脳神経系の構造及び機能、記憶・感情等の生理学的反応の機序、高次脳機能障害の概要などの例を取り上げ、人間の心理機能について考えていきます。
3年次 障害者・障害児心理学
臨床心理士・公認心理師として関わる障害について、概念・定義・支援先・支援法などについて学修します。さらに母子保健分野や福祉分野の実務経験での事例を元に、グループワークをも用いて、障害者・障害児心理の学びを深めます。
3年次 感情・人格心理学
ヒトは誰もが常に同じ状態であることはなく、個人によって、時によって、こころのはたらきも変わります。その時々で変わるものとしての感情や情動と、個人差として現れるパーソナリティ(人格)に関する心理学を広く学びます。

就職・資格・進路状況

卒業生の就職・進路状況 ※2024年3月卒業生

就職率
92.3
就職率:就職希望者に対する就職者の割合
2024年5月1日現在
業種別割合
職種別割合
主な就職先・進学先(過去3年間)
IMSグループ/Tumsグループ/アスモ介護サービス/川和/共同エンジニアリング/クスリのアオキ/(独)高齢・障害・求職者支援機構/スズキ自販千葉/ゾフ/千葉県庁(心理職)/ちば東葛農業協同組合/東京官書普及/トヨタカローラ南茨城/トランスコスモス/ナビオコンピュータ/日本アイ・エス・ケイ/日本レストランシステム/明治安田オフィスパートナーズ/ワタキューセイモア など
進学:川村学園女子大学大学院
資格取得

取得可能な資格

公認心理師(受験資格)/高等学校教諭 1 種免許状(公民)/学芸員/図書館司書/医療秘書実務士/児童福祉司(任用資格)/児童指導員(任用資格)

資格取得の支援

認定心理士(日本心理学会)申請資格/社会調査士(社会調査協会)申請資格

心理学科と資格

心理学としての基礎的な知識・技術を修得したことを証明する資格としては、日本心理学会が認める「認定心理士」資格があります。本学の心理学科を標準的な単位取得で卒業すると、この「認定心理士」を申請できます。
また活躍の方向性に応じた専門資格もあります。心理臨床の場で働くための資格としては、「公認心理師」「臨床心理士」が代表です。新しく国家資格化された「公認心理師」は、医療保健・福祉・教育・産業労働・司法犯罪など、幅広い領域で活躍が期待されています。本学の心理学科において法令で定められた科目を習得し、卒業後に所定機関で実務経験を積むか大学院で研鑽を積むことにより、受験資格が得られます。それ以前から「こころの専門家」として社会実績が高い「臨床心理士」は、公益財団法人日本臨床心理士資格認定協会が与える資格です。本学は臨床心理士指定大学院(一種)として、これまでに170名を超える「臨床心理士」を育ててきました。学部で公認心理師の科目を収めたうえで、本学の大学院に進み、修了すれば、実務経験なしで「公認心理師」と「臨床心理士」の、双方の受験資格が得られます。一方、企業や公官庁では、アンケートなど社会調査を行って世論や市場動向を分析する力が求められます。この社会調査で活躍する資格として、一般社団法人社会調査協会が認定する「社会調査士」があり、本学では毎年取得者が出ています。
さらに「教員免許(高校1種「公民」)」をはじめ、学芸員・司書・医療秘書実務士など、幅広い分野の資格に挑戦することができます。計画をしっかり立てて、希望の資格を取得する人が例年出ています。

Interviewインタビュー

 

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