文学部
史学科
Department of History
我孫子キャンパス

3つの学び

世界の歴史を広く、深く学ぶカリキュラム

基礎として日本史、アジア史、西洋史の各分野、そして古代から現代までを学んで視野を広げた上で、自分の関心に応じて好きな時代や地域の歴史を深く掘り下げてゆくカリキュラムを組んでいます。また女性の立場から歴史像を書き換える女性史や、革命と戦争の歴史、犯罪と刑罰の歴史など、斬新な方法や視点で歴史を捉える講義を豊富に揃えています。

歌舞伎に史跡見学etc… アクティブに歴史を体験

教室での講義や書籍から歴史を学ぶだけでなく、博物館・美術館見学、史跡や街並みの探訪、歌舞伎やオペラ鑑賞など、学外に出て「歴史を体験する」機会を多く設けています。そのときに得た知識や感じたことが、その後の人生のどこかの地点で、過去・現在・未来について深く柔軟に考えることを促してくれるようになるでしょう。

歴史を学ぶことで、社会で活躍する

少人数制で発表や質疑を重視する演習形式の授業を、全学年で行っています。そこで養われるのは、自ら史料や書物を調べて情報を選び、考えて自分の意見をまとめ、自分の言葉で発表する力です。これらの力は、将来日常のさまざまな場面で求められるはずです。つまり、歴史を学ぶうちに、社会で活躍するために必要な能力を身につけることができるのです。

学びの流れ・卒業論文

学びの流れ

1年次

大学で求められるのは、自ら調べ自ら考えること。書籍を探し、読んで理解し、自分で考え、意見をまとめ、文章を作成する。この一連の作業について、歴史的テーマを舞台にスキルを磨きます。それとともに、歴史的事象への見方や考え方を身につけ、高校までのような知識の丸暗記とは異なる姿をした歴史学の世界に入門します。

2年次

扱う時代も地域も異なる、さまざまなテーマの講義や演習を受けることで、歴史に関する視野を広げていきます。そうして見聞きした中から、自分が何に興味を持ち何を研究するのか、自らを見つめながら関心を絞り込んでいきます。同時に、古文・漢文や英語の文献を読む訓練をすることで、現代日本とは時空を異にする世界の人々の考え方に触れる力を養います。

3年次

時代・地域別に7種類設けられている演習(ゼミ)の中から、自分の興味関心に応じて複数を選択し、その分野を専門とする教員から研究の手ほどきを直接受けます。ここでいよいよ、自ら調べ自ら考える訓練が本格的に進められるようになります。一方で講義形式の授業も、前年までに比べて一層専門性が高くなり、自分が研究する上でのさまざまなヒントを吸収できます。

4年次

史学科生の大学生活の集大成は、何と言っても卒業論文です。半年から一年を費やし、20000字以上に及ぶ論考を作成します。一つのテーマについて研究し、自らの力で何かを見いだす。それを完成させるためには、読む力・考える力・書く力の全てが高い水準で要求されますので、これをクリアした暁には、必ずや社会のあらゆるポジションで活躍する能力が身についているはずです。

卒業論文について

【卒業研究テーマの一例】
  • 明治天皇の巡幸による民衆への影響
  • 埴輪配置から見た水鳥形埴輪の性格
  • 中近世ドイツにおける奢侈禁止条例制定の動機
  • 大隈重信と明治十四年政変
  • 『公事方御定書』と「人足寄場」から見る刑罰思想の変遷
  • 17-18世紀イギリスにおける庭園様式の変貌
  • 朝鮮の屠畜における需要の変化と白丁
  • コリャード『懺悔録』から見る庶民層の家族・性愛・堕胎
  • 中世の食文化について―『料理指南』『ヴィアンディエ』『メナジエ・ド・パリ』からの分析
  • 天下触穢における武家の位置づけ

カリキュラム・PICK UP授業

カリキュラム

PICK UP授業

1年次 日本史研究入門(2)
古墳時代から江戸時代までの文化について、特質やその背景にある政治情勢や社会状況も含めて講義します。政治や社会体制、国際関係のなかで各時代の文化の特質を捉えることを主眼とします。
2年次 外国女性史
中世ヨーロッパを例に、女性の地位や立場について、歴史学の立場から概観します。離れた時空の女性たちについて知識を得ることで、現代の私たち女性たちについても考えてみましょう。
3年次 アジア史演習(1)
古代中国に関する漢文資料を読むとともに、自らの興味関心に応じたテーマを決めてレポートします。自らが卒論でテーマを見出し、史料を読む技術と先行研究を探す技術を身につけるのが目的です。

主な開講科目

1年次 芸術と社会の歴史
各国の国歌を取り上げ、それを通じてその国民に根差す「音楽心性」の在り方を考えます。それとともに、国歌の成立を通じて、その国家の歴史や風土、国民性、文化を理解します。それらのことから、音楽が個人の感情のみならず社会の紐帯にもつながっているということを認識します。
1年次 基礎ゼミナール
大学に入学して学問を修めるために必要なスキルを身につけます。どのように考え、調べ、整理し、情報を集め、レポートや論文を書くかということを学びます。タブレット等を活用して学生・教員間の双方向の学習を行うとともに、情報リテラシーについての理解を深めます。
2年次 文化交流史
東南アジアを題材に、古くから交通の要衝であったこの地域の人々が、多くの外来者によって流入した外来の文化を、各時代において受容したり拒否したりしながら自らの文化に融合させていく歴史を見てゆきます。そして現在にまで至る東南アジア諸地域の特徴が形成されたことを考察します。
2年次 文献講読演習
短い書物を読んで、その内容を正確に把握し、自分なりに要約できるようになることが目標です。授業では一般向けの新書やブックレットなど、比較的短く読みやすい書籍を2冊ほど輪読し、要約作成と発表、その批評を繰り返すことで、自らの研究のための専門書を読む準備をします。
2年次 日本史概説(2)
日本近世史について、中世社会からの転換を含めて時代順に概説します。特に江戸幕府の成立前後からの政治の流れと、南蛮貿易に始まる対外関係について述べます。さらに明治から昭和戦後に至る近現代史について、立憲政治の発展と国際関係を重点的に説明します。
3年次 古文書学
日本中世の歴史を学ぶために、古文書に関する体系的な知識、および特殊な漢文の読み方を身につけます。古代から中世、戦国時代に至るまでに現れた古文書の様式と機能について解説するとともに、それらの文書で用いられる漢文の読み方や代表的な言い回しについて学習します。
3年次 西・南アジア史
イスラーム美術や建築を通して、西アジアの歴史や社会について学びます。写本芸術や絵画および建築といったジャンルごとに、各時代や地域別に代表的な作品を図像で実見することで、それぞれの特徴や変遷を理解するとともに、歴史学の方法論そのものも身につけます。
3年次 西洋史演習(1)
テキスト講読と個人発表および参加者との討論を通じて、中世ヨーロッパ社会の様々な特徴を自分の言葉で説明できるようになることを目標とします。前期は入門書を読んで要約を各自執筆し、授業でお互いに論評します。後期は西洋中世史研究の方法論を学んだのち、各自関心のあるテーマについて発表を行います。
4年次 史資料演習
大学での学修の集大成となる卒業論文執筆に向け、その下地となる史料読解の能力や先行研究を調査するスキル、そして論理的思考力を鍛えるのが目的です。参加者それぞれが、来たるべき卒論作成を視野に入れつつ、自らの興味関心に基づいて史料を選択し、発表や討論を行います。

就職・資格・進路状況

卒業生の就職・進路状況 ※2024年3月卒業生

就職率
97.8
就職率:就職希望者に対する就職者の割合
2024年5月1日現在
業種別割合
職種別割合
主な就職先(過去3年間)
アインググループ/井上眼科病院/エイジェック/カスミ/キヤノン化成/くすりの福太郎/佐原信用金庫/スターティア/ソフマップ/大和冷機工業/タイヨー/千葉県旭市役所/千葉県教育委員会(中学校社会科教諭)/千葉県庁/東京福山通運/東洋スープ/長野県立立科町役場(学芸員)/白洋舍/ビックカメラ/ホテルオークラ東京ベイ/みずほビジネスサービス/向井建設/メークス など
資格取得

取得可能な資格

中学校教諭1種免許状(社会)/高等学校教諭1種免許状(地理歴史)/学芸員/図書館司書/医療秘書実務士

資格取得状況※2023年度実績

  • 中学校教諭1種免許状(社会)3名、高等学校教諭1種免許状(地歴)3名
  • 図書館司書10名
  • 学芸員8名

「好き」を仕事にするための資格を手にいれよう

教壇に立ち、社会と地理歴史を学ぶ面白さ・大切さを教えるための「教員免許」、博物館などで専門的な仕事をするための「学芸員」、図書館での専門職になるための「司書」。史学科での専門的な学びを社会で直接活かすことのできる、これらの資格の取得を全面的に応援します。

サポート実績

教員採用試験対策講座

史学科では、中学社会科や高等学校地歴科の教員になることをめざす学生を対象に、中学・高等学校の地歴分野の採用試験対策講座を開講しています。

就活体験セミナー

就職先が決まった4年生が、3年生に就活の体験を伝えています。

Interviewインタビュー

 

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