涌宝会大会への道(能楽発表会)~その2

涌宝会大会まで10日を切った5月23日。発表まで残すところあと2回の授業です。
まずは前回のおさらい、『鶴亀』を通しで謡います。

和久先生の手拍子に合わせて
鶴亀を謡います

履修生は謡本を見ながらですが、大きな声で謡っています。和久先生からも「みんな謡えているので、本番では朗々と謡えるように作り上げてみよう」と言われました。

今回の授業では発表会での舞台上の位置の把握と作法を覚えます。
能舞台は緞帳も幕もありません。舞台に一歩踏み出した瞬間から始まります。まずは舞台の構造(本舞台・後座・橋掛かりなど)や見所(けんじょ・観客席)の説明をしていただきました。今回は舞台右奥の切戸口から出入りします。

作法を学びます 礼に始まります

まずは本舞台上での並び順の確認です。並び順、隣り合う人との距離、前列・後列の人の位置を把握します。
今回は洋装(上は白のブラウスかシャツ、下は黒のスカートかパンツ)で舞台に上がりますので、扇の所作(座った時や謡っている時)を学びます。

正面に向かって右側を見て座ります
扇を横に置き、正面に移動して
要を持ち、扇の先を床につけます

次に動作の確認です。切戸口(のつもり)から出て、所定の位置に座ります。

切戸口から出て
位置について謡います
踵を返して切戸口へ退場します

入場から退場まで、通しで練習します。もちろん『鶴亀』も謡います。みなさん暗唱できています。素晴らしい!

舞台を想定しての始めての動きの確認でしたが、みなさんすぐに動きは覚えました。和久先生からは「舞台上では日常生活の動きはしない、髪や顔を触る、隣を見たりきょろきょろしない。堂々と構えることが一番大事です。」とご指導いただきました。堂々と構えるには練習するしかありません。本番前の授業はあと1回。自信を持って大会に臨めるよう、練習あるのみです。


大会 『涌宝会大会』 主催 宝生流涌宝会
主宰 和久荘太郎
日時 第1日 平成30年6月1日(金)11時半開演
   第2日 平成30年6月2日(土)9時半開演※本学出演
演目 <連吟>『鶴亀』
出演 川村学園女子大学 日本文化実技Ⅵ 能の仕舞・謡い 履修学生 9時40分頃出演予定
会場 宝生能楽堂
   東京都文京区本郷1-5-9(JR水道橋駅東口徒歩3分/都営三田線水道橋駅A1出口徒歩1分)
入場 無料

多くのみなさまのお越しをお待ちしております。学生の初舞台を是非ご覧ください。