【心理学への招待】 まばたきとこころ

2018年戌年

本年も心理学科をよろしくお願いいたします。

さて、今年初めの【心理学への招待】は、「まばたきとこころ」についてです。

 

まばたきは、眼の乾きを防いだり、ボールが飛んできて眼に当たらぬよう守ったりしています。でもそれだけで、1分間に20回程度も起きるのでしょうか?

このまばたきは、実はこころの窓口の役割を担っていることが、この100年ほどの間にわかってきているのです。

たとえば、集中している時には、まばたき回数少なくなります。居眠りすると回数が急に増え、眠る直前には減ります。まばたきは、こころの中の情報処理や意識レベルを反映しているのです。

この30年ほど日本でも基礎研究は進み、昨今は新聞記事で平易な解説が行われる時代です(たとえば『朝日新聞 be on Saturday 2016年9月10日 第5面「今さら聞けない+まばたき 映像に句読点、脳をリセット」』など)。

 まばたきとこころの関係がすべてわかっているわけではなく、やっとわかりはじめた感じです。

 そう、まばたきしている時、眼から0.2秒間ほど視覚情報が遮断されるのですが、「眼の前真っ黒」とは感じないですね。この仕組みもまだ完全にわかっていません。

まばたきとこころの関係、日々の生活の中でもちょっとだけ興味持ってみませんか?