【授業紹介】非行・犯罪心理学(簑下成子教授)

こんにちは。

寒波にみまわれた土日でしたが、

高校3年生の皆様いかがお過ごしでしたか。

まだまだ一般入試などもあります。

御身体に気を付けて、がんばりましょう。

さて、今回は、「非行・犯罪心理学」の授業の様子をご紹介します。

(下記の解説は、簑下教授。)


1月20日 司法精神鑑定を用いた裁判員裁判の模擬裁判を行いました。

架空の事例の台本を作成し、学生が、被告人、裁判長、裁判員、検察官、弁護士、証人喚問で呼ばれた精神科医の役を演じました。

左から検察官・裁判長・弁護士・被告人・裁判員(全員)
左から検察官・裁判長・弁護人・被告人・精神科医

今回は1時限のみ実施しましたので、実際の公判の席をまねて着席し、台本を読んで演じました。

その後、全員が裁判員となって、判決の票を挙手により表現し、レポートで「事理を弁識し、弁識に従って行為する能力(ものごとを正確に判断し、その正確な判断にしたがって行動することができるか)」を書き込みました。

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裁判員(全員)

模擬裁判ではもっとも判断が分かれやすい事例について演じて学習し、その他、健常者と同じようにカッとなったり、怨恨やお金目当てで行った事例や、精神病のため妄想に支配されて犯行してしまった事例については文章で考えてみる学習を行いました。

学生たちからは、実際に演じてみると教科書で読んでいたよりも複雑な事情やうつ病の特徴もよく分かるという意見がもらえました。

今回の架空事例では、うつ病になってしまった出産直後の主婦が、追い込まれた状況の中で親子心中しようとして失敗して幼児のみ亡くなってしまった事例を演じました。夫の単身赴任、認知症の父を自宅介護していた母の緊急入院とがん告知、幼児の夜泣きといった厳しい現実が被告人を追い詰めており、うつ病が悪化していました。

もしあなたが裁判員に選ばれたら、どんな意見を出すでしょうか。