ゼミ旅行報告:長崎

史学科では4年生のゼミごとに夏休みを使ってゼミ旅行を行います(ただし、すべてのゼミが毎年実施するとは限りません)。普段はなかなか行くことが出来ない場所に仲間と出かけ、名跡をめぐったり、作成中の卒業論文を良いものにするために勉強会をしたりします。

 

今年最初にゼミ旅行に行ったのは西アジア・地中海史を専門とする高橋ゼミで、行き先は長崎でした。ゼミのメンバーの研究内容と行き先は関係ありませんが、日本の対外交流史にとって重要な場所である長崎は、歴史を考える上で様々なアイデアを与えてくれます。また最近、世界遺産として登録された「明治日本の産業革命遺産」の構成資産が多くあり、今回はそれらをいくつか訪れました。

 

1日目は長崎に移動し、三菱重工長崎造船所史料館を見学しました。その後、早めにホテルに移動し、この日持参したレポートと卒業論文の仮目次をもとに、今後の方針について話し合いました。

 

2日目は、午前中に軍艦島(端島)を見学しました。海底の石炭採掘のために発展した小さな島には一時5000人を超える住民がいましたが、炭坑の閉鎖に伴い3ヶ月で全住人が立ち去らなければなりませんでした。島の一部が世界遺産に登録されたこともあり、ますます注目を集めていますが、元住人でもあるガイドさんの解説からは、廃墟の無人島を好奇の目で眺めることよりも、かつて住み故郷を捨てざるを得なかった人々の気持ちを汲んで欲しい、一つの町が作られ無くなるということはどういうことか考えて欲しいという気持ちが伝わってきました。午後は浦上地区を散策し、グラバー園や浦上天主堂などを見学しました。

 

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軍艦島(端島)で集合写真

 

 

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大浦天主堂

 

 

3日目は自由行動とし、各自が自由に長崎市内を散策しました。平和公園や原爆資料館を見学したり、海辺をのんびり散歩したりと思い思いの時間を過ごしました。