教員の研究紹介:辻先生執筆の書籍が出版されました

昨年末に出版された『現代思想 総特集◎網野善彦 無縁・悪党・「日本」への問い』2015年2月臨時増刊号に辻浩和先生が執筆されました。

 

日本中世史家の網野善彦(1928-2004)は、これまでの中世のイメージを覆したり、日本史・日本社会の全体像の書き換えを試みた刺激的な著作を次々を発表し、専門家だけでなく多くの一般読者を惹きつけた歴史家です。

 

宮崎駿監督のアニメ映画『もののけ姫』も網野が描き出した中世史像から大きな影響を受けたと言われています。

 

彼の没後10年を機に編まれたこの特集では、網野が歴史上の問題の何に注目し、どのように取り組んだのか、そして私たちにいかなる影響を残したのかが回顧されています。

 

辻先生は網野の主要著作の1つである『中世の非人と遊女』(明石書店、1994年;講談社学術文庫、2005年)を紹介し、専門家による反論や残された課題について解説しています。

 

関心のある方はぜひ手に取り、他の記事と併せて読んでみてください。

 

網野は多くの著作を残しましたが、高校生や大学1、2年生の皆さんには、まず若い読者に向けて書かれた『日本の歴史をよみなおす(全)』(ちくま学芸文庫、2005年)を手に取ってもらいたいと思います。

 

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