授業紹介:日本史演習(2) 日本中世史ゼミ

あけましておめでとうございます。

本年もよろしくお願い申し上げます。

 

皆さんはどのような年末年始を過ごされたでしょうか。在学生の皆さんは後期の授業再開に向けて、受験生の皆さんはいよいよ試験本番に向けて体調を整え下さい。

 

演習の紹介、続いては辻浩和先生の日本中世史ゼミ、日本史演習(2)です。

 

 

今年度の学生数は16名。「様々な論文を精読し、関連史料を読んで、議論する」というのが大まかな授業内容です。

 

今年度行った内容を具体的に説明していきます。初回の授業では「社会史とは何か」と「精読の方法」の説明を受けました。次の授業からは社会史系の短めの論文を読み、1回の授業につき2名ずつ、論文についての報告を行いました。これは中世社会のイメージを拡げることを目的としています。

 

続いて各分野の総説的な論文を読み、同様に報告を行いました。これは研究動向を把握することを目的としています。報告者以外の学生は、毎回論文についての感想・疑問点・質問を書いたコメントシートを提出します。

 

夏休みには課題として、先生が一覧にしてくださった文献の中から一冊を選び、内容を要約して関連事項について調べる、といったものが出されました。

 

後期に入り、前期から引き続きの報告が終わると、最後に、自分が特に関心を持っている事柄についての報告を行いますその事柄についての先行研究をリストアップし、議論の内容をまとめ、興味を持った論点を深める、というのがこの報告の内容です。

 

報告を行うにあたり、レジュメを作成する際、質問・疑問(参考にできる文献についてや、論文内で理解しづらい点について等)があれば先生の研究室を訪ねてみてください。快く解説や助言をくださると思います。

 

 

では次にゼミの雰囲気についてお伝えします。辻ゼミは比較的和やかな空気感を持っているように思います。 報告者は論文の内容についての様々な質問を受けますが、仮に答えに窮してしまっても、先生が何らかのフォローを入れてくださいますし、時には図などを用いて解説もしてくださいます。もちろん最初から人に頼る気でいてはなりませんので、担当論文の関連事項は丹念に調べ、事前の準備を怠らない努力はするべきと思います。

 

それでも、各々読み方は異なっておりますので、中には自分があまり注目していなかった点について質問されることもあるでしょう。しかしそういったことが自分の視野を広げてくれますし、皆で1つの論文を読んでいくことの醍醐味であるとも言えると思います。

 

shigaku_news20150105-01.jpg

日本史演習(2)のメンバーで文楽鑑賞教室に行きました。

 

 

 

さて、ゼミを決める際には授業内容と並んで、担当してくださる先生についても気になることと思います。辻先生は何か説明される際に少しユーモアのある言葉を選ばれたりして、私たちゼミ生のリラックスを促してくださっています。

 

 

以上は私の意見ですので、他の学生の考えもお伝えしたいと思います。まずはゼミの雰囲気や授業内容についてですが、「和気藹々としている」「比較的ゆったりしている」「先生が結構解説してくれる」「先生が様々な論文を用意してくれるので、自分の興味がある論文を選ぶことができる」などが挙げられます。

 

最後の意見は特に同意できるもので、先生は多種多様な論文を一覧にして配布してくださるだけでなく、レジュメの作り方や論文の探し方についての説明を、大変詳しく記載した資料を作成してくださいました。この「至れり尽くせり」感は、辻ゼミの大きな魅力の1つです。

 

次に先生の印象についてですが、学生の意見を集約すると辻先生は、「真面目で物静かな印象だけど意外と話し易く、笑顔が素敵で、さりげない気遣い(ゼミ中に「暑くない?」とか聞いてくれる)をしてくださる先生」となります。その通りなのではないかと思います。