歌舞伎の楽しさを堪能しました。

 6月15日(日)、日本文化学科の1、2年生は学科授業の一環として、歌舞伎を鑑賞しました。当日は、梅雨の中休みの晴天に恵まれ、絶好の観劇日和でした。
 会場は半蔵門の国立劇場。演目は、「歌舞伎鑑賞教室 ぢいさんばあさん」です。
 本編上演の前に、中村虎之介さんによる「歌舞伎のみかた」の解説があります。若干16歳のジャニーズ系イケメン・虎之介さんによる解説はとても分かりやすく、演目への期待も高まります。休憩を挟んで、いよいよ「ぢいさんばあさん」の上演です。
 自他ともに認める睦まじい二人でありながら、ふとした事件によって37年間離ればなれですごした夫・伊織と妻・るんの再会の物語に、時に笑い、時に涙を浮かべて引き込まれました。
 歌舞伎は敷居が高い文芸と受け止められがちですが、内容や演出は時代の移り変わりに合わせて少しずつ変化しています。学生の感想にもあるように、「ぢいさんばあさん」は、セリフも聞き取りやすく、時代物の演劇に近い内容をもちつつ、伝統的な歌舞伎の〈型〉を味わえる演目でした。

 

 ★学生の感想①

 私が一番感動したのは、女形の美しさです。

 女の私が見ても、女よりも女らしい、そして優しげで美しいと感じました。

 女のように“見せる”のではなく、女として“魅せる”という言葉が合うと思いました。
 

 

 ★学生の感想②

 今回、右の方の席から見て、「おもしろいな」と思ったのは、正面からは見え難い黒子の動きがよく見えたことです。

 扇子を渡したり、何かを受け取ったりというすばやい作業を見ることができて、「ラッキーだったな」と思いました。
 

     

★学生の感想③

 最も印象的だったのが、「歌舞伎はエンターテインメントです。笑いたいときには笑っていいし、泣きたいときには泣いてください。そしてまた観たいなと思ったら来てください。」という司会の言葉でした。

 この言葉のおかげで、心から楽しめたし、最後には泣きそうになった程、作品に入り込んで観ることができました。

 初めて観た歌舞伎が今回の『ぢいさんばあさん』でよかったと思います。

 

★学生の感想④

 舞台セットが素晴しくよくできていました。特に、京での宴会のシーンは、夜の雰囲気や向こうに見える月が綺麗だったので、舞台芸術の表現力にも感心してしまいました。

 ストーリーは、長い年月離れて暮らしてきた伊織とるんのおしどり夫婦ぶりに最後の最後まで笑ってしまいましたが、同時にラストではやっと再開できたことを喜ぶ二人の姿に感動しました。

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