学生研究室および教員(高津先生)の研究紹介

川村学園女子大学では全学科に教務補助職員が常時在室する「学生研究室」を設けています。事務的な手続きや学生生活に関する様々な相談に乗ってくれる教務補助職員は、学生の皆さんのお姉さん的な存在として教員とは違った立場から学生生活をサポートしてくれています。
 
もちろん学科ごとに学生研究室は個性をもっています。史学科の場合、歴史を学ぶための参考資料が並べられており、パソコン、プリンタ、コピー機とともに授業の予習や発表の準備、レポートの作成のために使われています。
 
歴史学の参考資料というと、みなさんはどのようなものを思い浮かべるでしょうか。歴史上の出来事や人物に関する事典、外国語の辞書、様々な時代と地域の研究トピックを解説した研究入門書などを挙げることができます。
 
大学で学ぶ歴史とは、過去に起こった様々な出来事を覚えることではありません(実は高校までの地理歴史も暗記科目ではないですし、大学の勉強でも知っておかなければならない知識というのは存在しますが)。歴史学とは、ある出来事が当時の社会にどのような意味を持ったのか、あるいは現代の私たちの目から見てどのような意義があるのかを考える学問です。
 
ですから、大学での勉強の中心となるのは、「覚える」代わりに自分で気になったことを「調べる」、そして「考える」作業です。つまり歴史学の参考資料とは調べる作業をスムーズに行うための道具なのです。
 
ところで最近、学生研究室の書架に加わった参考資料が『世界人名大事典』(岩波書店、2013年)です。古今東西の外国人を扱う、この事典には史学科の高津純也先生もご専門の中国古代、特に春秋戦国時代の人物について90項目ほど執筆されています。
 
ですので、この時代を舞台にした漫画『キングダム』(現在はアニメも放映中ですね)の登場人物のうち誰が実在して、実際にはどのような人物だったのかということも調べられます。もちろん、これも立派な歴史の勉強です。

学生研究室での一コマ

学生研究室での一コマ

世界人名大事典

世界人名大事典