学びのポイント
1年次
必修科目として「教職論」「教育原理」「教育心理学」を学び、小学校で指導する11科目(国語、書写、社会、算数、理科、生活、音楽、体育、家庭、図画工作、英語)についても、学習指導要領を基に各教科の目標や内容について理解を深めます。さらに地域の小学校を訪問し、学校長の講話や授業参観を実施しています。
2年次
必須科目として「教育課程論」「特別支援教育」等を履修します。また、各教科の教育法の中で、指導案の作成や模擬授業を通じて小学校教諭の指導のあり方を具体的に学びます。さらに「介護等体験」や「学校体験活動」等では、実際に施設や学校現場に出向き、様々な人々との関わり方を実践的に学んでいきます。
3年次
「教育実習(事前・事後指導)」、「教職インターンシップ」等、これまでに学んだことを実際の学校現場で実践するための科目がメインになります。また、教員採用選考にもつながる「教職教養演習」や「教職専門演習」等の科目を履修します。さらに「卒業研究」を進めるための「児童教育演習(ゼミナール)」が始まります。
4年次
設定したテーマについて調査・研究し、就職先や学校現場で実際に活かせるように「卒業研究」を進めます。また、「教職実践演習」では、これまでの教職課程の振り返りと共に教育委員会の指導主事や教育施設の運営担当者、学校長など様々な外部講師から、教壇に立った時や卒業後の心構え等について学んでいきます。
カリキュラム
人材育成目標
小学校教育に対する強い熱意と情熱をもち、さまざまな教育問題に適切に対応できるコミュニケーション能力と優れた実践力のある人材の育成。
カリキュラムの特色
教育学の基礎的理論科目、各教科教育法を中心とした教職の専門科目の修得により、小学校教員として要求される深い専門的知識・技能・態度が身につきます。また、小学校等の教育機関で実践的に学ぶ機会を多く設けています。
カリキュラムは2024年度のものです。
掲載内容については変更する場合があります。 *必修科目
主な開講科目
1年次 【教職論】
教員になるために最初に学ぶ科目です。我が国の学校教育の役割と教職の意義、教員の役割と資質能力、職務内容と職務上・身分所の義務、チーム学校運営について学習することを通して、自分が教職に向いているかどうか、自分の適正を見極めるための科目です。
1年次 【体育】
皆さんがこれまで経験してきた体育授業はどんな授業でしたか。この講義では、自身の体育授業のイメージを一度リセットし、新たな体育授業のイメージを構築できるようにするために、学生が児童役になって、体育科全領域の授業を経験していきます。
1年次 【国語】
小学校で国語を教えられるように、国語科の目標・内容を学びます。「話すこと・聞くこと」「書くこと」「読むこと」の、3領域を中心に、小学校で学ぶ学習教材を研究し、楽しい授業を展開するためのアイテムを探します。
2年次 【特別支援教育】
特別支援教育は、何らかの支援をすれば通常の学校生活の中で感じる「難しさ」「出来にくさ」を軽減したり、解消したりすることが出来る人を理解し、支援することを学ぶ科目です。「難しさ」を学び、軽減のための方法を学ぶのが特別支援教育です。
2年次 【算数科教育法】
学習指導要領を基に学習指導案や板書計画の立て方を学び、「主体的・対話的で深い学び」の視点で教材研究を進め、模擬授業を実践していきます。基本的な算数科の指導スキルの習得、「わかる授業」づくりについても学んでいきます。
2年次 【理科教育法】
学生1人1人が、小学校理科の各学習内容について、どのような実験が効果的かを考え、模擬授業を構成します。実験結果のまとめ方や考察の導き方についても経験します。各班分の器具等の準備、後片付けの指示の仕方なども併せて学び、実践力を養います。
3年次 【教育実習演習(事前・事後指導)/教育実習】
小学校で4週間行われる教育実習を履修するための科目です。事前指導は実習の目的や意義、実習への取り組み方のほか、小学校教員の役割と責任についても学びます。実習終了後は「教育実習の記録」を参考に、自分の実習を振り返り、教員としての資質・能力の向上を図ります。
3年次 【児童教育演習】
一般的に「ゼミ」と言われる科目です。学生は、自分の興味・関心に沿って、学科教員の専門領域の中から授業を選択し、その教員の「ゼミ」に所属します。各ゼミでは、教材研究や模擬授業、文献購読やディスカッション、作品制作や報告書の作成を行い、4年生の卒業研究に備えます。
4年次 【卒業研究】
4年間の学びの集大成として、自分の興味・関心に従って選んだ専門の教科や領域において、自身の設定したテーマで研究を行います。研究には、今後の教育実践に活かせる内容や視点が組み込まれていることが大切です。研究成果は、実演や制作、実践報告など様々な方法で発表します。
4年次 【教職実践演習】
4年間の学習を振り返り、卒業後、学校教育現場で求められる力量、教員の職務を果たすために必要な知識・技能を確認するための科目です。教育委員会から講師を招き、現場の声を聴くなど、学校教育の現状や課題を見極め、教員として歩みだすための準備を整えます。
卒業論文について
卒業研究テーマの一例
- ●問題解決型の算数授業のための単元計画の在り方
- ●日本とブラジルの理科教科書比較
- ●多面的・多角的に思考し、議論する道徳の授業にするための工夫
- ●体育授業の導入で取り入れる構成的グループ・エンカウンター
- ●「地頭」とは何か -能力をめぐる人びとの欲望-
- ●通常学級における障害を持つ児童の理解について -特別支援教育に対する教員の意識から-
- ●器械運動跳び箱授業 -踏み切り動作に焦点を当てた開脚飛び-