-観光文化実践-
本学科の特徴でユニークな授業「観光文化実践」。学生が観光地や観光事業者を自ら訪ね、自分の目で確かめることで、教室での理論の学びを深めています。各教員がオリジナルの授業計画を立てていますが、今回はSDGsプロジェクト・産学連携「観光文化実践Ⅸ(PBL)」をご紹介します。
ーSDGsプロジェクト・産学連携「観光文化実践Ⅸ(PBL)」-
本講座は、株式会社サンシャインシティが東池袋エリアの活性化と回遊性向上を目指し開催するプロジェクト「Sunshine City PLAYPARK(サンシャインシティプレーパーク)」において、履修生自らがワークショップの企画(テーマ:SDGs)と運営を行う校外学修型プロジェクトです。今年は、造園・緑化の企画・設計、施工、維持管理などを行う西武造園株式会社(豊島区長崎)と共同出店するという機会に恵まれ、「環境教育」をテーマに11月2日と3日の二日間にわたり出店してきました。
テーマは、植物「葛(くず)」を使用したワークショップ。その根は「葛湯」や「葛餅」として活用され有用な植物とされていましたが近年では、繁殖力の強さから都心部のフェンスや電柱に巻き付き、グリーンモンスターと呼ばれるやっかいものになっています。
学生が企画したワークショップは、①「葛」との共存を伝える紙芝居の上演②「葛」で作った輪投げゲームです。
準備から当日の様子をご紹介します。
西武造園が管理する施設で草刈りをした際に発生した葛のツルが大学へ届きました。水分を含み青々としています。
2週間位が経つと乾燥して茶色くなったツル。水を含ませて柔らかくし、輪投げ用の輪を作成しました。
輪投げ台は大学内からゴミとして出た段ボールを再活用。紙芝居の絵柄は学生がデジタルアプリを使用して描き台本とともに制作しました。来場者は未就学児が大半なので「葛」をキャラクター化して分かりやすくしました。葛は葉が三つ又になっていることが特徴なので西武造園のアドバイスをいただきながら描きました。
西武造園の皆さんと記念撮影。この半年間で植物としての葛の特性や課題、紙芝居を用いて子供たちへ自然との共存の大切さを伝えるポイント等など、たくさんのアドバイスをいただきました。
■企業様と連携をしたことに対する学生の感想です。
準備から運営まで、様々なアドバイスや補足をしていただいたことで、企画の内容が充実し、参加者の方々に、より良い学びの場を提供することができた。
珍しい機会だったため緊張や不安もあったが、提供いただいた知識や素材により、企画の質を高めることができた。
一連の活動を通して、適切なタイミングでの連絡や確認の重要性を、また、メール文における適切な敬語や表現の方法に注意を払う必要があると感じた。イベント終了後、学生は西武造園の会議室にて報告をさせていただきました。
■学生の成果報告書の一部をご紹介します。
・振り返り
イベントの運営には、創造力・計画力・接客力・柔軟性など、さまざまな能力が求められる。今回の企画や運営における反省点を、また、経験を通じて得た学びを、今後の学生生活やキャリア形成に積極的に活用していきたい。
・今後の学生生活に活かしたい学び
企画運営やチームでの連携を通じて、実践的なスキルを磨くことができた。珍しい経験だからこそ、事前に当日の流れや状況をもっと具体的にイメージしておけばよかった。事前準備にもっと余裕を持つ必要性を実感した。
今回の実践を通じて実社会へ出るための良き準備になったことでしょう。連携をしてくださった西武造園様、ご協力いただきましたサンシャインシティ様、誠にありがとうございました。 (担当:山田 祐子)