去る6月28日の土曜日、史学科3年生の日本史を専攻する学生たちで、
千駄ヶ谷の国立能楽堂で行われた能楽鑑賞教室に行ってきました。
演目は狂言「附子」と能「鉄輪」です。
狂言「附子」は、主人が猛毒の「附子(ぶす)」と偽って
秘蔵している砂糖を主人の留守のあいだに食べてしまった太郎冠者・二郎冠者の二人が、
なんとかして失敗をごまかそうとする有名な演目です。
二人の滑稽な様子に何度も笑いが巻き起こっていました。
続く能「鉄輪」は一転して、恨みの心により生きながら鬼になった女性を描いた恐ろしい演目です。
丑の刻詣りの光景や陰陽師(安倍晴明)の祈祷によって苦しむ鬼女の様子など、多くの見所がありました。
以下、学生たちの感想をいくつか紹介します。
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狂言は、初め理解できるだろうかという不安もあったが、始まってみると物語はもちろんのこと、
言い回しやオノマトペなども現代とは違った面白さがあり、見ていてとても楽しかった。
能は、前半主人公である女性が登場した際、あまりにも仕草や歩き方が女性らしかったため、
男性の声が発された時に驚いた。うつむき加減や仕草などで、本当に表情が変わって見えるような
繊細な表現がすごいと思った。
他にも、舞台そのものの背景や松が描かれている理由など、興味深い事柄が多く、良い学びの場となった。
お能の方は、横笛の方が演奏し出した途端、音量や音質などが凄く上手くて鳥肌が立ちました。
また、狂言の方はお能と比べて、とても聞きやすく、字幕がなくとも意味が取れて面白かったです。
鑑賞後、舞台の前で記念写真