生活創造学部のSDGsの取り組み:観光文化学科「観光文化実践2」

 生活創造学部ではSDGsの精神を柱とした、生活や文化に関するさまざまな授業を行っています。今回は生活創造学部観光文化学科のSDGsの取り組み事例―住み続けられるまちづくりーについて紹介いたします。

都市と人間の居住地を包摂的、安全、強靭かつ持続可能にする

 東京という「まち」がどのように創られてきたのかを知ることは、まちに住む、まちに関わる者にとって必要な知識です。

 観光文化学科には、観光まちづくり論や観光文化(江戸・東京)、観光地理学など、東京を含めた観光による地域振興に関する基礎的な知識を学ぶ授業があります。加えて本学科の大きな特徴として、観光文化実践という科目を用意しています。この実践科目では、文字通り「実践」を重視しています。教室を出て、自分たちで実際の現場を体験し、教室で学んだ理論を、身についた知識にするという目標があります。

 今回紹介するのは、観光文化実践2です。この授業では、東京のまちづくりについてフィールドワーク調査を行いながら研究しています。東京というまちは日々大きく変化しているようでありながら、昔からの歴史を色濃く残している街でもあります。昨年の東京オリンピック・パラリンピックは、国立競技場(図1)をメインスタジアムとして行われました。ご存じの人も多いと思いますが、1964年に行われた東京オリンピック・パラリンピックでも、メインスタジアムは国立競技場です。しかし現在の建物とは違いました。現在の国立競技場は、今後、日本のスポーツの拠点として活躍するはずです。そして、そのそばにはかつての国立競技場の跡地もあります。神宮外苑周辺(図2)を自分たちで歩いてみて、写真で見るだけではない、東京の歴史を実感することができます。

 このような体験に基づいて東京というまちの知識を、机上だけではなく、実践しながら学んでいます。観光文化実践科目はまちづくりだけではなく、エアラインや旅行業などの観光産業、ホスピタリティ産業に関する実践科目、自分たちで様々な問題を設定して、その問題を自分たちで相談、ディスカッションをしながら解決する問題解決型学習の実践科目など多数あります。これから順次紹介していきます。

図1 現在の国立競技場

図2 神宮外苑周辺をフィル―ド・ワーク