大学院リモート実習報告

<大学院リモート実習報告>

2020年8月28日、法務省千葉保護観察所観察官次長の村木康弘さんが来校され、心理学専攻の大学院生を対象にリモート実習をしてくださいました。

日本の保護観察制度は一人の篤志家から始まり、現在に至るまでボランティアスタッフが活躍されていることを紹介されました。

みなさんは、犯罪者というと怖い人というイメージがあるでしょうか。確かに罪を犯すことは恐ろしいことで、なるべく身を守りたい気持ちがあるのは当然です。でも、怖いから、遠ざける、近くに住んでほしくない、一緒に働きたくない・・・といって排斥してしまうと、どうなるでしょう。そういった方が出所後、妻は他家に嫁ぎ、家族からは家に出入りするなと言われ、働く場所もなければ、身分保障もされず、寝泊まりすることもできず、再び罪を犯してしまうか、自殺してしまうことさえあります。

きちんと罪をつぐなった少年や成人を暖かく迎え入れ、住まわせ、共に働く場所を開拓していくことは、最終的には、犯罪者を減らし、自殺者を減らすことになります。私たちにもできることはたくさんあります。まずは、何にもできなくてもただ、偏見をできるだけなくし、その人の話を聴き、そばにいて信じてあげるだけで救われる人がたくさんいます。そして立ち直りをささえることで社会全体が安全な場所になっていくのです。

そんなお話をとても分かりやすく、解説してくださいました。