柳川先生担当のオンライン授業「観光の情報デザイン⑴」

 こんにちは。2020年4月に、観光文化学科教授に着任した、柳川 悦子です。着任早々から、新型コロナ感染拡大を避けるため、授業はすべてオンラインで行うということになってしまいましたが、本学科も、Microsoft Teamsなどを活用しながら、現在では、遠隔授業の方法も少しずつ進歩してきました。

 その遠隔授業についてお話しする前に、少しだけ私の自己紹介をします。私は中学・高校一貫教育の女子校を出て、大学進学後、ハワイのインターアイランドを飛んでいる航空会社に就職し、その後も米系航空会社、フランス系航空会社と、外資系企業を転職しながらも、ずっと広報・マーケティング部門で約25年間働いてきました。

 その後、大学の観光関連の学部で教員として約10年勤めていますが、観光文化学科の授業では、やはり、観光の現場を実際に見に行くとか、実際にホテルやエアラインで働いている方々のお話を聞きに行く、というようなフィールドワークが重要な学びとなります。

 しかしながら、いまの期間は、しばらくそのようなことができません。でも、現在のオンライン授業で行った授業の例をひとつご紹介したいと思います。

 「観光の情報デザイン⑴」という授業では、コンテンツツーリズムやアニメツーリズム、聖地巡礼ビジネス、などのテーマについて勉強しています。そこで、あえて、海外に目を向けて、『観光を通じて考える世界の巡礼地 ~あなたの知らない聖地イスラエル、テルアビブとエルサレム』というテーマで、仕事を通じて知り合った雑誌VOGUEの旅コラムニストをオンライン授業のゲスト講師に迎えて、2回にわたりお話いただきました。

 イスラエルは、中東の紛争地というイメージがあると思いますが、実際にテルアビブに行ってみると写真のように、開放的でロサンゼルスかハワイのビーチタウンといった趣きで、中東のシリコンバレーとも言われ、スタートアップ企業も多いそうです。地中海料理を中心に世界中の美味しいレストランが揃っています。今までニュースなどから想像していたイメージとはかけ離れているということに、みんな驚きました。

 エルサレムには、それほど広くない街のなかに、ユダヤ教、キリスト教、イスラム教の3大宗教の聖地がひしめき合っていました。

 超正統派ユダヤ教徒の人たちはテレビやインターネットを使わず、色々な情報を手に入れるには掲示板を駆使しているとのこと。着ている洋服を独特でオシャレな人が多いという感想がありました。

 学生からは、世界には多様な文化があり、それをお互いに尊重し、日本人もこれからは多文化共生ということを考えていくことが重要だ、という意見が多数ありました。

 このように、今後もオンライン授業でも、さまざまな取り組みを行ってまいりたいと考えています。