「社会生活入門(2)」ー牛山泉先生をお迎えしてー

11月21日(木)、生活文化学科の1年生必修科目「社会生活入門(2)」では、NHKにもたびたび登場し、自然エネルギー、特に風力発電の第一人者である足利大学理事長の牛山泉先生をお迎えして授業を行いました。東京書籍国語の教科書にも先生が書かれた説明文が載っているので、教科書で知っていた学生もいました。
 牛山先生には、食品ロスについての講義に加え、先生が訪れた諸外国(デンマーク・スウェーデン・チェコ・キューバ・エチオピア・ポーランド等)の料理の紹介や、自然エネルギーが地球を救うというテーマでもお話していただきました。
 食品ロスは4割以上が家庭から出され、他人事ではなく自分事として考えなければならないこと、台風被害が大きくなっている中で、「エネルギーの栽培」「エネルギーの地産地消」という発想を学びました。

最初は緊張気味に話を聴く学生たち
牛山先生の熱のこもったお話を真剣に聞き、メモをとる学生たち
先生の熱のこもったご講義
ご講義後も先生に質問です!

■学生のリフレクション・カードより

・今回の講演を通して、食品ロスは自分たちでできることは行うべきであると思いました。食品ロスを減らすためには、まず日本の食に対する意識と政治的解決を行うべきだと思います。政治的解決としては日本の食料自給率を上げることです。日本は海外からの輸入に頼りすぎているため、自国で生産し食べ物のありがたさを知ることができると考えます。次に、食に対する意識としては好き嫌いをなくすことです。食べ物にはそれぞれに体に必要な栄養が含まれていますし、免疫力の低下につながります。嫌いなものは「どうして嫌いなのか?」という原因を考え、「どうしたら食べられるか」という解決方法を探すべきです。(R. S.)

・海外の食品ロスの事情を聴いて、食品ロスは日本だけの問題ではないことがわかりました。また、パワーポイントで見た海外の食事は日本食とは使われている食材から彩りまで、全く違う食事だったので面白かったし、驚きました。私は外国の文化や食に興味があり、外国の食を知ることで日本の食と比較し、日本食をもっと良いものにしていけると考えています。さらに、将来は商品開発や食の楽しさ、大切さを伝えられる仕事をしたいので、今回聴いた食品ロスの問題や外国の食文化にも目を向け、食に関するさまざまな知識や問題意識、疑問をもって学習していけたらなと考えました。(N. K.)

・日本の食品は形のきれいさを重要視しすぎているということはひしひしと感じました。また、F1野菜のことは知らなかったので、とても驚きました。よく冷蔵庫の中で、ピーマンが溶けているので、もしかしたら…?と思いました。各国の食事は国によって異なり、ご飯のかわりにポテトがついている国が多く、「米」がアジア、「パン・麦・いも」がヨーロッパやアメリカの主食なのだと感じました。個人的にはウィーンのザッハトルテが一番美味しそうで食べてみたいと思いました。
 さらに、日本では原子力や火力発電といった危険性または環境破壊の恐れがある発電方法がまだまだ多く活用されています。「何も」なければ危険性はないかも知れませんが、実際に大災害が起こり、被害がでています。「何か」が起きるか起きないかはどんなに技術が発達しても予想することは難しいです。絶対に安全ということはないということ、環境への影響を数百年先を見据えて考えなければならないということを忘れず、再生可能エネルギーへとなるべく早く転換していくべきだと思いました。(R. K.)

 牛山先生のお人柄の良さがにじみ出て、気軽に話しかけやすい雰囲気があり、講義終了後にも話がはずみました。また、現在だけでなく、将来にわたり持続可能な社会にするために、多角的・長期的スパンで考えなければならないことを学びました。