幼児教育体験学習「国立科学博物館見学(事前・事後学習)」

1年生で開講されている「幼児教育体験学習」では、“子どもと共に生きることができる自覚ある保育者、全ての<ひと・もの・こと>に感謝できる保育者”の育成を目指して、様々な体験を通して子どもに関する学びを深めていきます。

今回のテーマ「国立科学博物館見学(事前・事後学修)」では、以下の二つの目的をもって実践しました。

◇主体的・対話的に各自の視点を設定し、《①発見する》《②観察する》《③表現する》力を養う。

◇学外での体験(自然・文化・芸術等)の子どもにとっての意味、学外学習の引率等について考える。

事前学修として、国立科学博物館の成り立ちや役割、主要事業について調べ、各自が《発見・観察・表現》する視点を次の5つから選択しました。

 1.メディア(音声・文字・映像など)に着目しよう!

 2.幼児を対象とした展示の工夫に着目しよう!

 3.バリアフリーに着目しよう!

 4.かはくボランティアに着目しよう!

 5.かはくたんけんたい(親子プログラム)に着目しよう!

 

国立科学博物館を巡りながら、各自の視点に基づいて記録を取り、互いの気づきを伝え合うなど・・・熱心に取り組みます
各自の視点に基づいて《発見・観察》したことを「科博シート」に《表現》し、簡潔に発表します

それぞれの表現方法に納得し、感心する学生たち

 

■学生の感想より

子ども目線では見えにくいところもありましたが、全体的に楽しみながら見学することができ、勉強になるような仕組みも多くありました。自分の目線の景色から感じていたこととは全く違った感覚で見学することができたので、とても良い経験をしました。大人目線では自分が見えているものと子どもが見えているものの違いを理解し、行動していくことが大切であると思いました。子どもと一緒に体験したり、発見したりする喜びを共有するために、これから自分が行く施設でも子ども目線に立ち見学することを忘れず実践したいです。

「かはくたんけんたい:親子プログラム」のキット(ワークシート、鉛筆、ルーペ、帽子)を利用して、行動しました。子どもの目線だけでなく、大人の目線からも楽しめるものでした。キットの裏に鏡がついていて、自分の顔と展示物を比べたりすることができるので、子どもの好奇心を引き出す工夫が発見できました。

日本館は昔からある建物なので階段が多い印象だったが、しっかりエレベーターが設置されていて安心できた。HPに記載されているバリアフリーをもとにまとめ始めたが、実際に見学に行くといたるところに配慮があるのがわかり(点字ブロック、ベビーカー置き場、車いす用の自動販売機のボタン、様々な場所のスロープ、屋上の柵についている穴を覗くと子どもにも見える上野駅の電車など)、どんな人でも楽しむことができると強く思った。もちろん外国人であっても、英語、韓国語、中国語の館内ガイドがあり、音声ガイドが用意されていた。博物館だけでなく、国立科学博物館のバリアフリーは様々な建物、公共の施設などが参考にすべきところが多くあった。

指向性音響システム、子ども向けの映像、タッチパネル、床のイラストなど、子ども以外にも一緒に来ている保護者や障がいをもった人でも楽しめるように館内は出来ていました。実際に子どもの身長から立ってみることで「子ども達にはこう見えているのだな」といろいろ考えることができました。子ども達に話しかけ、コミュニケーションをとることができました。子ども達は皆展示物に夢中になっていたのが印象的でした。私自身博物館にあまり行く機会がないので、夢中になってみていました。特にシアター360では、私達は止まっているのに360度画面があって迫力でした。たくさんの発見ができたよい時間になりました。