谷中霊園、下谷坂本の富士塚の巡見報告

6月30日に「日本文化専門演習Ⅵ(1)」の履修者で都立谷中霊園と下谷富士塚の巡見を行いました。

谷中霊園には徳川家15代将軍慶喜や鳩山一郎・横山大観・渋沢栄一など多くの著名人の墓があります。

徳川慶喜の墓の形を事前に予想しました。
 
実際の徳川慶喜の墓はなんと「円墳」形式でした。
 
新一万円札の顔になる渋沢栄一の墓。とても巨大です。
 
キリスト教徒の墓。
 
下谷エリアはインバウンド対応がなされています。

実際に観察してみると、「墓」と一口に言っても、政治的、社会的、宗教的な事情によって多様な形式の墓が作られてきたことに気づかされます。

谷中霊園見学後、下谷の小野照崎神社に行きました。夏越しの大祓で茅の輪が作られていました。
そして、この日は境内社の浅間神社の山開きで、多くの参拝客で賑わっていました。
文政11年(1828)に入谷東講によって築きあげれらたおよそ5メートルの富士塚は毎年6月30日、7月1日のみ一般公開されます。
富士信仰は、特に江戸時代中期以降に流行し、江戸だけでなくあちこちに富士講が組織され、各地に富士山を模した富士塚が建設されました。下谷坂本の富士塚は原形保存状態が良好なものの一つです。

お山開き。
 
茅の輪くぐり。境内は大賑わい!
 
みんなで富士登山に挑戦。
 
登山道には役行者像が祀られていました。
 
登山道の再現度が高いですね。
 
集合写真。

あいにくの空模様でしたが、多様な墓制と江戸の民間信仰に触れた一日となりました。