新入生オリエンテーション(日比谷松本楼におけるホスピタリティ研修)

2018年度の観光文化学科新入生オリエンテーションは、「東京の真ん中で究極のホスピタリティを学ぶ」ことをテーマに、日比谷松本楼本店において研修を実施いたしました。

東京駅に集合 スタート!

日比谷松本楼は、創業114年の歴史を誇る洋食の名店で、その歴史は明治36年日比谷公園開園とともに始まりました。以降、文明開化の一つの象徴として長く愛されてきた歴史の中で、数々の著名人も訪れ、夏目漱石や高村光太郎をはじめとする多くの文人たちの詩や小説の舞台としても登場しています。

 

 代表取締役社長である小坂文乃氏は、「孫文の辛亥革命に財をもって協力した」とされる梅屋庄吉の曾孫であり、家族に残された貴重な資料を基に、孫文と梅屋庄吉が日中友好で果たした足跡を広く紹介すべく、本業の傍ら全国各地で様々な活動を続けられています。  

小坂社長による講演                                「松本楼の歴史と孫文との関わり」

 オリエンテーションでは、松本楼の歴史や孫文・梅屋庄吉の友情ストーリー、松本楼におけるブライダルなど、小坂社長による数々の貴重なお話を頂きました。また、小坂社長直々に店内をご案内していただき、長い歴史の中で培われた究極のホスピタリティ空間を感じながら、学生たちは多くの事を学んでいました。

小坂社長による松本楼のご案内

その後は、新入生と教員の懇親会を兼ねたランチ会を楽しみながら、小坂社長による究極のテーブルマナーを直伝していただきました。小坂社長が留学されていた英国式の格式あるテーブルマナーを実演していただきながら、新入生たちは慣れない手付きながらも美味しい料理を頂きました。

小坂社長直伝、テーブルマナー講座

将来の観光立国を担っていくであろう、観光文化学科の新入生たちにとって、超一流の経験から始まった大学生活はきっと有意義なものになることでしょう。

一流の味とマナーを体験
集合写真

以下、学生達の感想を紹介いたします。

・日比谷公園と松本楼の歴史や、その後、様々な困難を乗り越えていらした様子に思いをめぐらせ、驚くばかりでした。歴史に直接触れることができて嬉しく思います。

・テーブルマナーでは初めてのことばかりで最初は苦戦しました。この時に学んだテーブルマナーをレストランに行った時に活かしていけたらいいなと思います。

・世界史で辛亥革命がとても印象残っていたので、さらに深く学ぶことができました。

・同じ食事でも国が違うことで食べ方、支払いのマナーが異なることを知り、女性として知っておくべきだと改めて実感しました。

・孫文と梅屋庄吉のお話の際、1階ロビーのピアノが日本でもっとも古いピアノの一つと伺いました。それを保存されているのがすごいことだと思いました。

・明治36年に日比谷公園が出来て今に至るまでに、戦争や学生運動などたくさんの危機があったにもかかわらず、現代にまで継承されていることに感銘を受けました。

・高校生の時に世界史で辛亥革命のことを学びましたが、その革命に日本人が深く関わっていたということを初めて知り、歴史って面白いと思いましたし、横のつながりを感じました。

・将来役に立つ体験と過去のことを同時に知ることができ、とても有意義な時間をすごすことができました。特に辛亥革命は先日のお話を踏まえてまた改めて深く掘り下げてみたいと思いました。初めての日比谷公園、松本楼でしたが、本当に楽しい時間をありがとうございました。

・テーブルマナーが全然わからず、少し恥ずかしかったけれど、とても良い経験になりました。ゆで卵をナイフで切ることに驚いて、帰って母や友達に教えました。

・最近は新しいお店などに興味がいってしまう十代、二十代ですが、今回松本楼の歴史の凄さを知ったので、もっと知りたいと思いました。(外国の方々の方が日本の歴史を知っていると思うので。)

・中国との関わりについて、孫文が日本に来ていたことは知っていましたが、松本楼との関係の深さは知りませんでした。このような歴史があるところへ来られてうれしかったです。