新入生歓迎の言葉

1年生の皆様、入学おめでとうございます。

皆さんは、小学校教員になることをめざして、児童教育学科に入学されたことと思います。ですから、4年間で教員免許状を取得することに加え、卒業後には、教員として教壇に立つことも目標にしてください。そのためには、計画的に学習を進めていくことが大切です。

私は、25年間教員養成の仕事をしてきました。現在、教えた卒業生は、幼稚園、小学校、中学校、高等学校、特別支援学校で教員として活躍しています。先輩たちは、在学中にたくさんのことを身につけていきましたが、その中で私が大切だと思うのは、豊かな教養と広い視野、教職に必要な専門的知識・技能、教員としての心構えの3点です。

まず、豊かな教養と広い視野ですが、これは簡単に身につくものではありません。皆さんができることは、大学で学ぶ教養科目の内容を理解し、それらをさらに深めていくことです。教養科目の学習は、小学校教員の仕事に直接関わらないように思えます。しかし、実はそうではありません。幅広い知識や教養は、人間的な豊かさにつながり、将来、教員として子どもや保護者と関わる際に必ず役に立ちます。

次に、教職に必要な専門的知識・技能です。これは、児童教育学科での学習によって獲得していくことができますから、学科の科目を過不足なく、良好な成績で修得してください。小学校教員は全科を教えますが、その中で自分の得意分野を見つけ、その科目を専門的に、より深く学ぶことも大切です。主要教科はもちろん、音楽や体育、英語や家庭科、書写にも目を向けましょう。

最後に、教員としての心構えですが、抽象的で分かりにくいので、千葉県教育委員会の求める教師像「熱意あふれる人間性豊かな教員」を参照してみます。そこには、「教職に必要な素養」として、①「使命感、責任感、教育的愛情、高い倫理観、服務規律の遵守」②「社会性、コミュニケーション能力」③「広い視野、学び続ける意欲、社会の変化への対応」④「教職に関する教養」の4点が挙げられています。皆さんは、ぜひ、これらを身につけられるように努力してください。

教職は、子どもの人生・将来に関わる仕事です。そして、生涯学び続けなければならない仕事でもあります。大学での学習や経験は、教員としての最も大切な土台作りです。学科の先生方や友人とともに、一緒に頑張っていきましょう。

児童教育学科長  内海﨑貴子