ゼミ旅行報告:京都(日本中世史ゼミ)

辻ゼミ(日本中世史)では、8月2日~4日の2泊3日、
京都にゼミ旅行に行ってきました。
京都には行ったことのある学生も多かったのですが、
それでも行きたいところ、やりたいことがたくさんあり、
記録的猛暑の中、かなりの強行軍となりました。
 
1日目。
鞍馬山に登り、牛若丸が修業したといわれる
木の根道を通って、貴船神社へ抜けました。
『枕草子』にも「近くて遠きもの」としてこの道が挙げられますが、
本当になかなかしんどい山道でした。
 
 
 
shigaku_news_20150827-01.jpg
 
 
夕方は市内に戻って竜安寺の石庭へ。
 
 
 
shigaku_news_20150827-02.jpg
 
 
ホテルに帰って夕飯までのひと時、
一部有志で京都文化博物館の見学に行きました。
学芸員の西山剛さんが、実物を指差しながら解説してくださったので、
階層による花押(サイン)の違いや、
自筆と祐筆書き(秘書の代筆)との違いなど、
大変わかりやすく理解することができました。
学生たちの多くが古文書学を履修済みで、
最近「花押スタンプを作ろう!」の
お手伝いをしてくれたばかりの学生もいましたので、
興味がわきやすかったようです。
 
夜は八坂神社近くで豆腐料理のフルコース。
夕涼みがてら、祇園・先斗町などの花街を通って帰りました。
情緒ある街の灯りに、学生からはため息が漏れていました。
 
 
 
2日目は自由行動。
学生たちは刀剣乱舞がらみで大阪の石切神社にいったり、
奈良の東大寺・春日大社をみたり、
あるいは茶道の研究をしている学生は抹茶体験に行ったりと、
それぞれに古都を満喫したようでした。
 
夜は会議室を借りて、卒業論文の中間報告会。
4カ月後に迫った提出に向けて、
全体の構成と夏休みの課題を報告してもらいました。
ようやく方向性が見えてきて、一安心。
解放感からか、終了後の夕食会も盛り上がりました。
 
深夜は有志で夜の洛中を散歩。
本能寺の場所などを確認しながら、
「河原町」や「寺町」という地名の中に、
中世の歴史が息づいていることを説明しました。
 
 
3日目は東山周遊。
慈照寺(銀閣)、南禅寺、清水寺と、中世を代表する寺院を見学しました。
どの寺も、東国へ抜ける道のすぐ横、交通上大変重要な地点に立地しています。
実際にその場所を見て、歩くことは、論文や史料を読む上で、
イメージを広げることに繋がり、大変役に立つものです。
ゼミ生の中でも、清水坂の坂者(清掃に従事する被差別民)を扱う学生、
戦国期の文化史を扱う学生などは、特に勉強になったのではないでしょうか。
 
帰りの新幹線では、「松風」という和菓子をみんなで試食。
織田信長が本願寺を攻めた時、本願寺で作り出された兵糧用の食べ物が
起源になったといわれています。
最後まで、とことん京都を味わいました。
 
 
shigaku_news_20150827-03.jpg
 
shigaku_news_20150827-04.jpg
 
えんむすびで有名な地主神社で、企業とのご縁を祈る学生たち