★日本文化学科教員紹介★

日本文化学科の山名順子です。

今年度で、着任3年目を迎えました。どうぞよろしくお願いいたします。

 

授業は、日本の近現代文学を中心に、日本語と表現や国語科教育法などを担当しています。

最近、「日本文学とジェンダー(2)」で、明治時代の小説『浮雲』を扱っています。

 

『浮雲』は日本初の近代小説です。1ページ目で主人公がリストラに遭うという衝撃的な幕開けをもつ『浮雲』ですが、中味は恋愛小説で、ヒロインのお勢は学生たちと同年代の女の子。当時最先端の学問であった西洋主義を学び、「意識高い」自信家のお勢は、ちょっぴり近寄りがたい女の子にみえますが、人間関係に思い悩んで部屋で泣いてしまったり、母親と言い争いをしたかと思えば甘えてみせたり、お出かけに着ていく服に悩んだり、気づけば現代の女子たちとあまり変わらないような…。

 

なんだか難しい響きの「近代日本文学」ですが、じつは今の私たちの生活や考え方には、明治時代からつづくものがたくさんあります。なにしろ私たちとおなじ人間が書いたものですから、そこにはたくさんの「あー、わかる!」や「えー、なんで?!」が潜んでいるのです。授業では、そのような発見を大切にしています。

 

     

     教科書で読んできた日本の近代小説を、もう一度読んでみませんか?

     きっと新しい発見が私たちを待っています。