授業紹介:アジア史演習(2) 西アジア・地中海史ゼミ

今回の演習紹介は、高橋亮介先生のアジア史演習(2)です。

 

高津先生の東アジア史ゼミに対して、高橋先生のゼミは西アジアの歴史を扱っています。

 

西アジアといってもアジア大陸の中で中近東とされる地域(現代の国名ではトルコやイラク、イランなど)に加え、アフリカや地中海にまで視野は及んでいます。学生の関心も様々で、今年度の受講生を見ると、高橋先生の専門である古代ローマ史はもちろん、古代エジプトやヒッタイトからオスマン帝国、東インド会社までバラエティに富んでいます。

 

ではゼミの様子を学生に紹介してもらいましょう。

 

 

まずゼミの内容ですが、前期は英語の文章を読みながら、時代ごとの歴史の流れを確認していきます。古代ローマ帝国やイスタンブールの歴史に関する文章を読みました。英語の勉強にもなりますが、周りは悲鳴をあげていました。こんなこと言っていますが、一番悲鳴あげていたのは私です。

 

そのあとは先生が探してきてくれた日本語の論文を要約して内容を発表していきます。ここで高橋先生の人柄の良さが表れます。何故かというと、その論文は私達個人の興味のある分野に沿ったものを探してきてくれるのです。常日頃先生は私たちに「何に興味ある?」など話しかけてくれるので、気づいたら自分が何を調べたいのかはっきりしてきます。なので高橋先生のゼミ生は、早くから目的意識がはっきりしていくように見えます。ちなみに自分が調べたい内容の文献がなくて絶望したときは、高橋先生に聞くと探してきてくれます。それで九死に一生を得たメンバーもいます。

 

後期は夏休みの課題で書いたレポート(5000字以上!)の内容を踏まえつつ、各自の興味がある分野の論文を、その人をコメンテーターとし、別の人が要約してレジェメを作って発表する形式を取りました。つまり広い視野を持とうと、そしてコメンテーターはその論文についての意見を述べよ、といった感じです。ですが意見を述べると先生から、その場で鞭コメントが返ってきます。でも飴もくれます。ただ鞭が少し多いだけです。

 

ゼミの内容は以上です。次は高橋先生についてみていきましょう。先生は基本的になんでも話を聞いてくれます。聞く準備はすぐにできるぜ!という姿勢をいつもとられます。そんな高橋先生はゼミ生以外にも人気があります。聞くところによると「つぶらな目が可愛い」「壁がない感じがする」「柴犬に似てる」など。

 

高橋先生の温和な表情をみて「あ、高橋先生のゼミ楽そう」と思っていたらそれは見事に勘違いしています。ちなみに、どこのゼミも楽ではありません。自分の興味がある分野をいかに掘り下げられるかが、今後の自分の力になっていきます。先生方はそれを優しく厳しくサポートしてくれるだけです。高橋先生に特化して言えば、先生は学生個人の力を見極め、どうしたら成長を促すことができるのかを考えてくださいます。