中世フランス歴史紀行(6):ディジョン市内

ディジョンDijon市内

 

 ディジョンはブルゴーニュ地方の中心となる行政都市です。正確に言うと、コート・ドール県の県庁所在地ですが、都市としての発展は遅く、3世紀になって、ようやく商業路の交錯する地に囲いができたとされます。

 

 1000年を越える頃から都市らしくなりましたが、1137年に大火に遭い、廃墟となります。およそ半世紀ほどたって、復興が始まり、14世紀後半からは順調に発展しました。それでも旧市街は狭く、20分もあれば、端から端まで見て回ることができます。

 

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 写真はユーグ・オーブリヨなる14世紀の人物(パリに出て、バスティーユ城塞を建設)の生家ですが、16世紀に御覧のように華麗な装飾を施されました。市内には、このような釉をかけた光沢のある多色瓦を葺いた建築が散見されます。ブルゴーニュ地方に特有のもので、13世紀には教会堂に使用され、16世紀に入ると個人住宅にも使用されるようになりました。豪奢と繁栄の象徴でした。