【教員著書の紹介】 齋藤慶子准教授

 「女教員」と「母性」 

近代日本における<職業と家庭の両立>問題

 

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【著者】  齋藤慶子 著 (児童教育学科 准教授)

 

【出版社】  六花出版 /2014年6月新刊 /A5版 約300頁

 

【内容紹介】

「女教員」たちは、男性教員と同等に働いているという誇りと

「母性」という女性教員の特質を強調することの矛盾をかかえていた。

現在の「育児時短」につながる「部分勤務制」の提案は、

ほんとうに「両立」を可能にして女性教員の生活を豊かにしたのか。

「部分勤務制」によって、低賃金の女性教員を確保しようとする帝国教育会の思惑、

そして、むしろ地位がさらに低下するのではないかと恐れる現場の女性教員の思い、

そのせめぎ合いをを全国大会や地域の女性教員会の記録などから丁寧に読み説いた著。

 

【推薦のことば】  

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【目次】

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【著者からのひとこと】

 大正時代、小学校教員全体の30%が女性教員。そのうち30%~40%が既婚女性教員で、

家事や子育てと仕事を両立させながら働いていました。本書は、こうした戦前の既婚女性教員たちが、

産前産後休業や育児休業がなかった時代に、仕事と家庭の両立にかかわる課題や困難とどのように

対峙していたのかを、史料をもとに分析・考察しています。本書を通して、戦前日本の小学校女性教員が

抱えていた課題や困難さが、21世紀に小学校教員になることを目指す学生たちにも繋がっている問題であることに

気づいてくれれば幸いです。