6月3日、2年生・3年生合同で国立科学博物館「医は仁術」展の見学に行きました。
この展覧会では、江戸時代から現代にいたる医学の歴史がテーマとなっています。
序盤では、医学書や辞書、免許状などの文字史料を中心に医師たちの活動を紹介し、
中盤では、解剖図や解体人形など、とってもリアルなビジュアル史料が並んでいました。
終盤では、3Dプリンターによる臓器模型や、ips細胞に関する展示など、
最新の医学について学びました。
一般的に、文字ばかりの展示は敬遠されることが多いものですが、
学生たちは、びっしり書き込みがされた写本を指さしながら、結構盛り上がっていました。
「文献購読」や「古文書学」で学んだ知識を動員して文字を読もうとしたり、
高林先生が講義するヨーロッパの「医療史」と比較したりするところが、
史学科の学生らしいなとちょっとうれしくなりました。
ちなみに高林先生の講義内容については、以前ご紹介いたしましたのでご覧ください。
https://www.kgwu.ac.jp/2012/09/10/post_28-3/ (※公開は終了しました)
テレビドラマ「仁」とのタイアップで大沢たかおさんがナレーションをつとめ、
鉄拳によるパラパラ漫画の映像が流されるなど、興味を引く仕掛けがたくさんあり、
学生たちからは
「『仁』が好きだったので興味が持てた」
「鉄拳の映画に感動した」
といった声が多く聞かれました。
その他、学生たちの感想をいくつかご紹介します。
みんな結構細かいところまで見てますね。
「日本の初めての解剖記録を見て興奮しました」(2年生)
「『ターヘルアナトミア』と『解体新書』が並べられていて、比べてみることができた」(2年生)
「初期の頃の解剖用の刀が大きくてびっくりしました。医療は道具とともに進化してきたんだと感じました」(2年生)
「最も印象に残ったのは、江戸時代に作成された妊婦の子宮と胎児の模型です。
私たちが保健の授業で学んだものと殆ど同じで、正確に作られていました」(3年生)
「書物を読んでみようと試みたが、半分も読むことができなかった。
カタカナが入っているものはかろうじて読めたが、漢字だけのものや、
くずし字で書かれているものは難しかった」(3年生)
「薬箱の中に砒素と書かれていたものがあり、薬と毒は使い方次第なんだと改めて感じた」(3年生)
「解剖の具体的な作業行程が事細かに書かれていたので、驚きました」(3年生)