第2回新入生オリエンテーション(上野 国立西洋美術館)

4月26日に新入生の第2回目のオリエンテーションを実施しました。入学から1ヶ月が過ぎ、新入生も大学生活に慣れてきたのではないでしょうか。授業も導入的な説明から本格的な講義へと移ってきています。

 

今回の行き先は上野の国立西洋美術館です。現地集合し、常設展を見学しました。常設展は中世末期から現代に至るまでの西洋絵画を中心に構成されています。展示品は、ギリシア・ローマ神話や聖書のエピソードを題材としたりヨーロッパの景観や風俗を描いたりしているので、芸術作品として楽しむと同時に、鑑賞を通じて西洋の文化・歴史について理解も深まります。

 

一年生には、鑑賞の際に気に入った作品を見つけてもらうようにお願いしました。どのような作品が彼女たちの興味を引いたのでしょうか。数例のみですが以下に紹介します。

 

カルロ・ドルチ『悲しみの聖母』

 見た瞬間、足が止まり見とれてしまうほど美しくやわらかなタッチで描かれているものの、聖母マリアの表情は悲しげで、目を奪われる作品でした。

 

エドワード・コリール『ヴァニタス 書物と髑髏のある静物』

 一つ一つのものが細かく描かれており、色もまるで写真のように丁寧に塗られていてすごいと思いました。また、このような構図がよく思い浮かぶなあと思いました。

 一見、普通の絵に見えるが、正面から見ると浮き出て見えるのである。特にフラスコが、いまにも飛び出てきそうな感じです。

 

コルネリス・ド・ヘーム『果物籠のある静物』

 単純ではありますが「美味しそう」と感じたから印象に残りました。油彩であれほどまでにみずみずしく表現できると言うことに驚きました。

 写真のように透明感のある、みずみずしく色鮮やかな果実が描かれていて、つい手にとって食べたくなるような作品だった。

  

クロード・モネ『舟遊び』

 モネが使う独特の筆・色遣いによって描かれた鮮やかで優しい午後の遊びの絵は、やはり何度見ても圧巻でした。大仰に驚くのではなく目を丸めて息を止める静かな驚きが、あの絵を見るたびにあります。

 

ウィリアム・アドルフ・ブーグロー『少女』

 背景は黒一色なのですが、絵の中央に堂々とした少女が描かれていて、綺麗な色白の肌にほのかに赤い頬などとてもリアルに表現されていました。上半身までが描かれているのですが、服の袖から見える手も子供らしく小さくて、首元も影がきちんとついていて、全体的に白いのですが服と肌の色が微妙に違っていて一体化していていないところがまたすごいと思いました。 

ロダン『考える人』の前での集合写真

ロダン『考える人』の前での集合写真

作品鑑賞中1

作品鑑賞中1

作品鑑賞中2

作品鑑賞中2